求職者の約7割がオフィス重視:岡山市で採用に強い会社がしている環境改善

社員の定着率が低く、人手不足に悩む会社は少なくありません。
特に中小企業では、「せっかく採用してもすぐ辞められてしまう」という悩みを多く耳にします。
もちろん給与や仕事内容も重要ですが、実はオフィス環境が採用・定着を左右する大きな要因であることをご存知でしょうか。

厚生労働省の調査でも、従業員にとって魅力ある職場では社員の働く意欲や業績・生産性が向上し、人材確保に効果があると明らかになっています。
(厚生労働省:取り組みませんか?「魅力ある職場づくり」で生産性向上と人材確保


人が集まらない会社ほど、まずは働く環境=オフィスを見直すべきなのです。

新しい年や新年度のタイミングは、こうした働く環境を再設計する絶好の機会です。
今回は、なぜオフィス環境が人材の採用と定着に影響するのか、その理由と具体的なメリットについて、初心者にもわかりやすく解説します。

オフィス環境が採用・定着に与える影響

近年、求職者や社員が職場のオフィス環境を重視する傾向がますます強まっています。

ある調査によれば、求職者の約7割(69%)が企業選びで「オフィス環境」を重視しており、さらにオフィス環境が魅力的だと感じた場合に志望度が上がる人は83%にも上るという結果が出ました。

(PR TIMES:「企業選びで『オフィス環境』を重視する求職者は約7割」

これは多くの求職者が「どんなオフィスで働くか」を会社選びの重要なポイントとして見ていることを示しています。
実際、新卒就活生の9割以上がオフィス環境を重視し、可能なら事前に職場見学をしたいと考えているとの調査もあります。
求職者にとって、オフィスの雰囲気や設備は「働きやすさ」の象徴であり、魅力的なオフィスはそれだけで他社との差別化要因になるのです。

一方で企業側の認識はどうでしょうか。
中小企業の経営者を対象にしたアンケートでは、社員の定着率向上のため何らかの取り組みをしている経営者のうち、約42.7%が「オフィス環境の改善」に力を入れていることが分かりました。

さらに、「オフィス環境を改善すれば社員の定着率は変わると思いますか?」という質問に対し、経営者の6割以上が「とても変わる」「変わると思う」と回答しています。
つまり、多くの経営者もオフィス環境と社員の定着率には密接な関係がある
と感じているのです。

(PR TIMES:「働く上で“労働環境”を重視している会社員が半数以上!」

このように、良いオフィス環境は人を惹きつけ、引き留める力があります。
逆に言えば、人が集まらない会社ではオフィス環境に課題がある可能性が高いということです。
給与や福利厚生だけでなく、働く環境そのものを整えることが、優秀な人材の採用力強化と離職防止の鍵となっています。
実際、働きやすい職場環境の整備は従業員満足度を高め、「この会社で働き続けたい」という気持ちにつながると指摘されています。
オフィスが清潔で快適だと、「この会社は人を大切にしているんだな」と感じ、会社への愛着が増すためです

働きづらいオフィスが招く悪影響

では、反対にオフィス環境が整っていない「働きづらいオフィス」では、どのような悪影響が出るのでしょうか。

まず、居心地の悪い職場はストレスが溜まりやすく、離職につながりやすいです。
たとえば、休憩スペースが狭く雑然としていたり、古びたオフィスで照明が暗く湿度温度管理も不十分だったりすると、社員は十分にリフレッシュできません。
「自分らしく働けない」「ストレスなく働けない」環境では、社員は長く働こうと思えず、結果として離職率が高まってしまいます。
実際、社員がストレスなく自分らしく働けると感じられる職場ほど離職率は低下することが分かっています。
働きづらい環境は社員の不満を生み、せっかく採用した人材も定着しない一因となるのです。

また、オフィス環境の悪さは生産性にも直接響きます。
温度や空調が不適切で暑すぎる・寒すぎる、照明が暗かったりチカチカする、常に騒音がして集中できない…こうした物理的ストレスは社員の集中力を奪い、生産効率を下げてしまいます。
例えば、適切な温度・湿度や明るさが確保された環境では疲労が軽減し生産性が向上する一方、蒸し暑かったり暗い環境ではパフォーマンスが落ちることが知られています。

オフィスの騒音やレイアウトの不備もコミュニケーションの阻害やミスの原因となり得ます。
逆に言えば、今オフィスで頻発しているミスや生産性低下の裏には、オフィス環境に起因する問題が潜んでいるかもしれません。

さらに見逃せないのが、オフィス環境が採用活動に与える印象です。
候補者が面接やオフィス見学で職場を訪れた際、もしオフィスが雑然として古臭い雰囲気だと、「この会社で働く自分」を魅力的に想像できなくなってしまいます。

第一印象としてオフィスが与えるメッセージは大きく、職場環境が良くない会社は求職者から選ばれにくいのです。
逆に、オフィスが明るく清潔で働きやすそうだと、応募者の志望度は格段に上がります。製造業の会社では、「職場見学で休憩室がきれいだったから入社を決めた」という応募者の声もあったそうです。「オフィスが与える印象ひとつで、人材確保の成否が分かれることもあるのです。

加えて、コロナ禍以降の新しい働き方との関係も考える必要があります。
リモートワークが浸透し、「オフィスに毎日集まる必然性」が薄れた今、社員が「それでも出社したくなるオフィス」であるかどうかが重要になっています。
もしオフィスがガランとして活気がなく、ただパソコン作業するだけなら在宅でも同じ…となれば、社員はますますオフィスから足が遠のき、会社への帰属意識も希薄になりかねません。

事実「リモートワーク中心になりオフィスがガラガラだが、このまま家賃を払い続ける意味があるのか」「社員の働く環境がバラバラで、会社への一体感が薄れているのでは」と不安に思う経営者もいます。
オフィス環境を放置すれば、こうしたリモート時代特有のデメリットが顕在化しやすくなるでしょう。

オフィス改善で得られるメリット

反対に、オフィス環境を積極的に改善すると多くのメリットが得られます。
ここでは、働く環境を整えることで期待できる主な効果を見てみましょう。

1.社員満足度アップと離職率低下

快適なオフィスは社員の心身のストレスを減らし、仕事への満足度を高めます。
観葉植物やリラックススペースのある明るいオフィスで働ければ、社員の気持ちにもゆとりが生まれ、会社に対する愛着も深まります。

「働きやすい職場だ」と感じられれば、社員は長く働き続けたいと思うものです

実際、ある企業ではオフィス環境や働き方を柔軟に見直した結果、離職率が28%から3%前後にまで劇的に改善し、社員のエンゲージメントや生産性も向上しました。

社員が「この会社なら自分らしく働ける」と感じられる環境づくりこそが、離職防止の近道です。
参考:㈱リロクラブウェルビーイングオフィスで離職率・生産性アップ!企業が取り組む改善施策とは

さらに別の中小企業では、毎月社員の声を聞きながら職場環境改善を続けた結果、1年目で退職者ゼロを達成し、2年で離職率を従来の1/3に削減した例もあります。
この会社では人材流出が止まり、採用・育成コストの大幅削減にも成功したとのことです(同上)。
オフィスへの投資は短期的な費用と見られがちですが、社員が辞めずに定着し成長してくれれば、採用コスト削減やノウハウ蓄積など計り知れないリターンをもたらします。

(リンク:職場環境改革で実現する定着率向上 (PULSE AI media)

2.採用力の向上

良い人材を採用する上でも、オフィス環境の整備は大きな武器になります。
前述のように、大半の求職者は職場環境を重視しています。
魅力的なオフィス=働きやすい会社というプラスイメージを与えることで、自社に興味を持つ候補者が増え、応募数アップや内定承諾率の向上が期待できます。

「オフィスが綺麗で雰囲気が良さそうだから入社を決めた」という声は決して珍しくありません。
特に若い世代の優秀層ほどオフィス環境への期待が高く、「こんなオフィスで働きたい」と思わせることができれば採用競争を有利に進められるでしょう。
逆に働く環境が整っていないと感じられれば、せっかく良い人材に内定を出しても辞退されてしまうリスクがあります。

会社の採用ページや説明会でも、オフィスの写真や設備を積極的に発信してアピールすることが重要です。
オフィス改善は社内向けだけでなく社外へのイメージ戦略としても効果を発揮します。

弊社の事例でも、オフィスを綺麗に変更したことで、採用力が3倍になった成果があります。 ※自社調べ

3.生産性・業績の向上


快適なオフィスづくりへの投資は、社員の働きやすさを通じて業務効率や創造性の向上という形で業績にも貢献します。

例えば、「温度」「光」「音」といった環境要素を適切にコントロールするだけでも、集中力が高まりミスが減ることが期待できます。
JLL(大手不動産サービス会社)のレポートによれば、身体的・精神的に健康でパフォーマンスを発揮できる環境かどうかが、これからの時代の“快適なオフィス”の評価基準だといいます。

心理的安全性が確保され、自由に意見交換できるオフィスはチームのコミュニケーションや創造性を高め、生産性向上に直結するとされています。
また、社員がしっかり休息できるスペースを設ければ、仕事と休憩のメリハリがついて集中力が戻り、結果的に業務パフォーマンスが上がることも報告されています。

例えば工場の事例では、休憩所をリフォームして社員がリラックスできるようにしたところ、ミスや事故の減少、職場全体の雰囲気改善、さらには生産性向上と業績アップにつながったそうです。
このように、良い職場環境への投資は社員のパフォーマンスを引き出し、長い目で見て企業の成長に寄与する重要な経営戦略なのです。

4.企業イメージ・ブランディング効果

オフィスは社員にとっての職場であると同時に、取引先や顧客が訪れる「会社の顔」でもあります。
綺麗で機能的なオフィスは訪れた相手にも好印象を与え、「しっかりした会社だ」「社員を大事にしている会社だ」という信頼感につながります。

特にエントランスや会議室のデザインは企業ブランディングの一環としても重要視されます。
オフィス改善によって生まれ変わった空間をSNSやホームページで発信すれば、採用候補者だけでなく顧客や地域社会にもポジティブなメッセージを届けることができます。
「働きやすい環境づくりに力を入れている会社」は、これからの時代において魅力的かつ先進的な企業イメージとして認識されるでしょう。

業種別に見るオフィス改善のポイント

一口に「オフィス改善」と言っても、業種や業界によって理想的なオフィス像は異なります。
自社の業態に合わせてどこに重点を置くべきかを考えることが大切です。ここでは業種別にオフィス改善のポイントやメリットの例を紹介します。

IT・クリエイティブ業界

ソフトウェア開発やデザインなどクリエイティブな仕事では、自由で開放的なオフィスが好まれる傾向があります。
フリーアドレスやカフェのようなお洒落なコミュニケーションスペース、リラックスできるソファ席、集中用の個室ブースなどを備えることで、社員の発想力が刺激されイノベーティブな雰囲気を醸成します。
実際、GoogleやFacebookといった企業のオフィスは遊び心あるデザインで有名ですが、これは優秀な人材に「楽しそう!ここで働きたい」と思わせる戦略でもあります。IT業界ではウェブ会議も多いため、防音の電話ブースやオンライン会議専用ルームを増やす企業もあります。
こうした設備は集中を妨げず業務効率を上げるだけでなく、「最新の働き方に対応している会社だ」という印象を与え、採用面でもプラスに働きます。

製造業・工場系

工場や製造現場を持つ企業では、事務所スペースだけでなく従業員の休憩室や更衣室などバックヤードの環境整備がポイントです。
肉体労働の疲れを癒すために、工場内に清潔で広々とした休憩所を用意したり、無料のドリンクサーバーやマッサージチェアを設置する会社も出てきています。
実はこれが離職防止や人材定着に大きな効果を発揮します。
「短い休憩でもリフレッシュできる快適空間」があれば、社員は会社から大切にされていると感じ、「この職場で頑張ろう」という気持ちになりますまた、快適な休憩所は採用PRの材料にもなります。
製造業は人手不足が深刻ですが、もし工場見学に来た応募者にピカピカの休憩室を見せられれば、「働く人を大事にしている会社だ」と強く印象付けられるでしょう。

実際工場内全室空調。夏でも快適な工場にしている会社は、新卒採用で、一度あれば工場見学で体験すると必ずうちに応募すると言い切ってらっしゃいましたので、働く職場環境は採用のカギとなります。

さらに、現場の衛生・安全面でもオフィス改善は有効です。
休憩や仮眠がしっかり取れるとヒューマンエラーが減り、結果として事故防止・品質向上につながるという報告もあります

営業・サービス業

店舗や支店で働く営業職・サービス職の場合、本社オフィスだけでなく各拠点の職場環境の標準化がポイントです。
例えば、全国チェーンの小売・飲食業では従業員の休憩室やバックヤードを一斉にリニューアルし、明るい内装や快適な椅子を導入する例があります。

これはアルバイトや若手スタッフの定着率向上に効果を上げています。
「裏方の環境までしっかり整えている会社」は求職者からも評価が高く、募集の応募率アップにも寄与します。
また、外回りの多い営業社員にとっては、本社に自由に使えるフリースペースやカフェエリアがあると帰社時にホッと一息つけて効率的に事務処理ができます。
サービス業では従業員が笑顔で働ける環境づくりが顧客満足にもつながるため、スタッフルームの快適さ=サービス品質向上と捉えて積極投資する企業も増えています。

伝統的な業界・地方企業

歴史ある企業や地方の中小企業では、オフィスが老朽化したままになっているケースもあります。
しかし今の若い人材は古いビルで窮屈そうに働くよりも、多少小規模でもキレイで整理整頓されたオフィスを好む傾向があります。
地方企業こそ、あえて最新のオフィス家具やICT環境を導入し、都会のベンチャーにも負けない快適オフィスをアピールすることで、地元の若者やUIターン人材に「ここで働きたい」と思ってもらえる可能性が高まります。
実際、「社屋を建て替えて明るいオフィスにしたら応募が増えた」「古い蛍光灯をLED照明に変えて社内が明るくなり社員の表情も明るくなった」といった声も聞かれます。
伝統と革新のバランスをとりつつオフィス環境を刷新することは、企業文化の改革アピールにもなり、人材確保にプラスに働きます。

このように、業種ごとに着目ポイントは様々ですが、共通して言えるのは「働く人の視点に立った環境整備」がどの業界でも重要だということです。
自社の従業員が何に不便・不満を感じているかを聞き取り、少しずつでも改善を積み重ねていけば、「働きやすい会社」へと着実に近づいていきます。

新年はオフィスを見直す絶好のタイミング

年末年始や新年度のスタートは、オフィス環境を見直す絶好の機会です。
節目に職場環境を改善することは、社員にとっても「心機一転がんばろう」というポジティブな心理効果をもたらします。
経営者にとっても、新しい期の計画に合わせてオフィスを刷新することで、経営改革への本気度を内外に示すことができます。

特にコロナ禍を経た今、オフィスの役割も変化しています。
在宅勤務やハイブリッドワークが浸透したからこそ、「出社する価値のあるオフィス」づくりがこれまで以上に重要になりました。
新年に向けて、オフィスのレイアウトや機能を現代の働き方に即した形にアップデートしてみませんか?
例えば、使われていない会議室をオンライン会議用ブースに改装したり、固定席中心のレイアウトをチームコラボレーションしやすいフリーアドレスに変えたりと、工夫の余地は多くあります。
社員が集まりたくなるオフィスを作ることは、リモートワーク時代に失われがちな一体感やコミュニケーションを取り戻すきっかけにもなるでしょう。

「働く環境の整備」は決して贅沢ではなく、これからの企業経営において必須の投資です。
福利厚生や給与面と同じくらい、いえそれ以上に労働環境づくりは社員の意欲・定着を左右する重大事項と言えます。
参考:PR TIMES 働く上で“労働環境”を重視している会社員が半数以上!社員の定着率を上げるために取り組みをしている経営者の割合とは?

実際、今回ご紹介してきたデータや事例からも、オフィスを改善することで社員も会社も大きなメリットを享受できることがお分かりいただけたかと思います。

まとめ:オフィス環境の見直しで「人が集まる会社」へ

人が集まらない会社ほど、まずオフィスという「働く場」そのものを変えてみる価値があります。
オフィス環境の改善は、社員のモチベーションアップ、離職防止、そして採用力強化という形で必ずや成果となって現れるでしょう。
働きやすい環境づくりに取り組むことは、社員への最高のメッセージでもあります。
「あなたたちに気持ちよく働いてほしい」という経営者の思いが形になれば、社員はきっと応えてくれるはずです。

新しい年を迎えるにあたり、ぜひ自社のオフィスをぐるりと見回してみてください。
「暗いな」「狭いな」「古いな」と思うところがあれば、そこが改善のチャンスです。
レイアウト変更や家具の入替え、内装リフォーム、観葉植物の配置、休憩スペースの充実など、できることから始めてみましょう。
小さな変化でも社員の反応はきっとポジティブに表れます。

私たち岡山オフィスづくり.comでは、オフィス移転やレイアウト設計、家具選定から内装工事までトータルにサポートしています。
実際に多くの企業様の環境改善をお手伝いし、働く人が笑顔になる職場づくりをお届けしてきました。
「どこから手を付けていいかわからない」「費用対効果が心配だ」という場合も、ご安心ください。
プロの視点で御社の課題をヒアリングし、最適なオフィス改善プランをご提案いたします。

社員が生き生きと働き、優秀な人材が集まってくる会社を目指して、この新年にオフィス環境の見直しをぜひ検討してみてください。オフィスが変われば、きっと会社が変わります。

まずはお気軽にご相談ください。一緒に「人が集まるオフィスづくり」を始めましょう!

この記事を書いたのは
大橋 WORK SMILE LABO
大橋 淳紀
株式会社WORK SMILE LABO
大学を卒業後、新卒で㈱ワークスマイルラボに入社。
オフィス関連商品はすべてお任せください。
お客様の理念やビジョンといったコンセプトを大切にし、それが伝わるオフィスづくりの提案を行っています。
大橋 WORK SMILE LABO 営業