2025年版 オフィス移転の流れと用意すべきこと

オフィス移転は、単なる「引っ越し」ではありません。働き方、情報セキュリティ、採用力、コスト構造まで見直せる、経営インフラの再設計プロジェクトです。

一方で、移転は関係者が多く、工程も長くなりがちなため、段取りを誤ると「工期遅延」「追加費用」「業務停止リスク」「現場の不満」が同時に発生します。

本記事では、2025年のオフィス移転で押さえるべき実務ポイントを、時系列の流れとチェックリスト形式で、わかりやすく整理します。

オフィス移転を成功させるための考え方

移転計画で最初に決めるべきは「どこへ移るか」ではなく、なぜ移転するのかです。目的が曖昧なまま物件選定に入ると、後工程でレイアウトや工事、IT設計が迷走し、結果としてコストと時間が膨らみます。

最初に言語化する項目 具体例 判断基準の例
移転の目的 採用強化、拠点統合、増員、コスト最適化、ブランディング 目的に直結するKPIを設定できるか
働き方の設計 固定席かフリーアドレスか、会議運用、出社ルール 運用ルールまで決められるか
必須条件と希望条件 駅距離、面積、天井高、電源容量、通信環境、駐車場 必須を満たさない物件は候補から外す
予算の上限 初期費用、工事費、家具費、移転費、月額の上限 上限を超えたら代替案を即検討

2025年版 オフィス移転の全体スケジュール目安

移転規模にもよりますが、一般的には6か月前から逆算すると工程が安定します。特に内装工事とネットワーク周りは後ろ倒しが起きやすいため、早期に設計に入るのが重要です。

時期(目安) 主なタスク 失敗しやすいポイント
6〜4か月前 目的整理、現状課題の棚卸し、予算枠の確定、物件要件定義 要件が曖昧で物件比較ができない
4〜3か月前 物件内見、申込、契約交渉、旧オフィス解約予告 解約予告期限を見落とし違約金が発生
3〜2か月前 レイアウト設計、内装計画、各工事の要件整理、見積比較 見た目優先で動線と運用が崩れる
2〜1か月前 工事着工、家具手配、回線手配、移転業者決定、廃棄計画 回線開通が間に合わず業務停止
移転当日〜 搬入・設置、動作確認、引渡し対応、各種届出、社内運用開始 初日から問い合わせが殺到し現場が疲弊

オフィス移転の流れ(工程別の実務ポイント)

1. 旧オフィスの解約手続きと新オフィス探し・契約

まずは、旧オフィスの解約予告期限を確認し、退去日と移転日を逆算して全体計画を固めます。解約に関しては、オーナーや管理会社に遅くても解約日の約3か月前には連絡が必要なケースが多いため、契約書の条文確認を最優先に行いましょう。

新オフィス選定では、賃料や共益費、敷金などの初期費用に加え、以下の観点を必ず確認します。

  • 立地と導線:最寄り駅、来客動線、通勤負担、周辺環境
  • 建物スペック:天井高、空調方式、遮音性、耐荷重
  • 電源と通信:分電盤容量、コンセント計画、回線引込み可否
  • 運用制約:工事可能時間、サイン設置、セキュリティルール

2. 新オフィスのレイアウト選定と工事依頼

新オフィスが決まったら、間取りを確認してレイアウト設計を行います。執務スペース、会議室、集中ブース、来客導線、収納、サーバー・ネットワーク機器置き場など、運用に直結する要素から優先して配置を決めると破綻しにくくなります。

特に2025年は「会議が多いのに会議室が足りない」「オンライン会議の音が漏れる」といった課題が起きやすいため、会議室のサイズと室数、遮音、予約運用まで含めて設計しましょう。

レイアウト確定後は、内装工事を依頼する流れとなります。複数社から見積を取得する際は、金額だけでなく、範囲の違い(含まれる工事、含まれない工事)を揃えて比較することが重要です。

3. 新オフィスで必要なオフィス家具や備品の選定と購入

家具選定は「見た目」よりも「運用」と「耐久性」を優先すると、長期的に満足度が上がります。旧オフィスから継続利用できるもの、買い替えるもの、追加するものを仕分けし、搬入導線や組立作業の条件も事前に確認しましょう。

  • デスク、チェア、収納、会議テーブル、来客用家具
  • 複合機周辺の動線、紙の保管量、廃棄ルール
  • 配線計画に合わせた机上配線、床配線、配線モール

4. IT・ネットワーク・セキュリティの設計と手配

移転で最もトラブルになりやすいのが、回線開通、ネットワーク構成、無線環境、入退室管理などのIT領域です。工事と同時進行になるため、早期に要件を固めることが不可欠です。

最低限、以下は移転計画の中で明文化しておくことをおすすめします。

  • 回線:開通日、バックアップ回線の要否、配線ルート
  • 無線:アクセスポイント設置位置、収容人数、会議室の品質
  • 機器:ルーター、スイッチ、UTM、UPSの設置場所と電源
  • セキュリティ:入退室管理、監視カメラ、重要書類保管、来客運用

5. 引越し業者の選定と依頼

引っ越し業者には移転する約2か月前を目安に連絡し、見積を依頼しましょう。複数社から相見積を取り、コストだけでなく、対応範囲と品質を比較します。

確認すべきサービス例は以下です。

  • 不要品の回収、廃棄、産業廃棄物としての処理対応
  • 什器の解体・組立、レイアウト通りの設置可否
  • 精密機器(サーバー、複合機など)の取扱い実績
  • 養生、搬入導線、エレベーター養生の手配

6. 旧オフィス原状回復工事と退去対応

原状回復は契約条件により範囲が変わります。工事区分、指定業者の有無、退去立会い、敷金精算までをスケジュールに織り込みましょう。移転後に慌てないよう、旧オフィスの写真記録を残しておくと交渉がスムーズです。

7. 社内周知、運用ルール整備、各種届出と更新

移転後は、新住所や電話番号の変更だけでなく、社内外の情報更新が大量に発生します。移転直後は現場が混乱しやすいため、周知用のテンプレート更新タスク一覧を事前に用意すると運用が安定します。

分類 主な更新・手続き 対応のコツ
官公庁・税務 法務局、税務署、都道府県税事務所、労働基準監督署、年金事務所など 提出期限と必要書類を事前に確認
取引先・対外 請求書の送付先、契約書住所、銀行、保険、リース会社 優先順位を付けて段階的に通知
自社媒体 公式サイト、会社案内、名刺、Googleビジネスプロフィール、各種SNS 公開前後でチェック担当を固定
社内運用 座席運用、会議室予約、来客対応、郵便物受領、鍵管理 初月は暫定ルールで回し改善する

オフィス移転で事前に準備すべきこと(チェックリスト)

ここからは、移転の成否を左右する「抜け漏れポイント」を、実務チェックリストとして整理します。必要に応じて、社内の担当割り当て表としても活用してください。

内装工事で確認すべきこと

  • 企業イメージに合った内装になっているか
  • 動線が破綻していないか(来客動線と執務動線の分離など)
  • 電気、通信、空調の工事範囲と責任分界が明確か
  • 消防法上の制約を踏まえた間仕切り計画になっているか
  • 収納スペースが不足しないか(紙、備品、私物の置き場)
  • 音環境の対策があるか(会議室の遮音、吸音材、ゾーニング)

内装は、企業の印象と従業員満足度に直結します。疑問点はその場で潰し、図面と現場の差異が出ないよう、節目ごとに確認しましょう。

IT・セキュリティ・空調などの工事調整

指定業者がいない領域は、移転の約3か月前までを目安に業者選定を進めると安全です。見積は複数社で比較し、工事範囲と保守対応(トラブル時の駆け付け、受付窓口)も合わせて確認しましょう。

移転コストの見落としを防ぐ

移転費用は「賃料」だけではありません。見落としが多い費目を先に洗い出し、予算超過を防ぎます。

  • 内装工事、原状回復、追加電源工事、通信工事
  • 家具購入、既存家具の運搬・廃棄、什器の解体組立
  • 回線工事、機器更新、入退室管理、セキュリティ機器
  • サイン、看板、各種印刷物、名刺、会社案内

社内の不安を減らすコミュニケーション設計

移転は「決まったら終わり」ではなく「始まってからが本番」です。従業員の不安を減らすため、以下を事前に整備しておくと、移転後の混乱が大幅に減ります。

  • 席の決め方、荷物の持ち込みルール、収納ルール
  • 会議室の予約運用、オンライン会議の場所ルール
  • 来客対応、受付運用、郵便物受領、鍵管理
  • 問い合わせ窓口(誰が何を決めるか)

オフィス移転の流れと用意すべきことでお悩みの企業は弊社におまかせ

オフィス移転サポート

オフィス移転は、レイアウト、内装、家具、IT、原状回復、各種手続きまで、複数領域が同時進行するため、社内だけで進めると負荷が高くなりがちです。

弊社では、移転の目的整理から、レイアウト提案、内装工事、間仕切り・家具の手配、移転当日の段取りまで、移転プロジェクトを一気通貫でご提案いたします。

「何から手を付ければよいかわからない」「スケジュールと費用が不安」「働きやすいオフィスに再設計したい」といったお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください。現状とご要望を伺い、最短距離で進めるための移転計画をご案内いたします。

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この記事を書いたのは
大橋 WORK SMILE LABO
大橋 淳紀
株式会社WORK SMILE LABO
大学を卒業後、新卒で㈱ワークスマイルラボに入社。
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お客様の理念やビジョンといったコンセプトを大切にし、それが伝わるオフィスづくりの提案を行っています。
大橋 WORK SMILE LABO 営業